りやうしん後書

  1. 下書直後の後書:
    1. 元々はだつてその時はさう思つたんだものが使ひたかつただけ。著想はこんなかる~い氣持でいいと思ふよ。結局、書き始める事自體が肝要だからね。きつかけになれば。
    2. 發言は屑つぽいが、實際さうだから仕方無いよね。皆がその時はさう思つて生きてゐる。後で軌道修正が必要になる、といふだけで。
    3. 男と女でどつちの視點にしようか迷つたが、どつちでもいいかなつて。そして固定する必要も無い。
  2. 女に棄てられた男。關はらなければ、ただの片想ひだつたけれど(といふよりも、惚れさせられたといふか)。
  3. もつと氣持を抉り出せば良かつた、努めれば巧みに書けたやうな氣もするが……妥協。妥協といふか。雰圍氣小說。もつと細かく背景も書込めたかも、と思ふと。でも大體私の書くものつてこんな感じだ。正直に言ふなら盛上がらなかつたから、書いてゐてそれ程夢中になれるシナリオではなかつた、氣持の良いものでもなかつた。非現實。痛い。
  4. この程度の推敲でもぜいぜい言つてゐる、今の私は。でも完成させられた、つていふのが一番。
  5. 去年書いた掌篇はあまりぱつとするものが無い。長篇に邁進した感じ。でも掌篇だらうが短文だらうが、やつぱり續いてゐるといふのが大事かな。自尊を守るためにも。何かしら書く。發表する。活動を續ける。せめて何かしら肺に空氣を送り込まなければならない。書きたいといふのであれば。
  6. 附合つてゐる、といふならまだしも、結婚した(妊娠した)、といふのは敗北感がすごいよね。でもそもそも相手が相手にしてくれなければ、妊娠だつてできないし、結婚だつてできないだらう。結局はさういふ事だと思ふ。射止められないなら、潔く諦めるしか。
  7. 戀つて期待の綱渡りだよなあ、つて思ふ、かういふのを見てると。
  8. 妊娠も結婚もプレゼントも、愛情すら求めないなら雨が降らうと槍が降らうと附合ひ續けられるのだらうが、そんな關係も無いと思ふな。人は何かしらが期待できるから、實際の恩惠があるから人から學び續けるのだらうと思ふ。でなければコネクションしない。動機も意慾も無い。樂しみが無い。他者から得られるものは澤山あるが、やはり樂しいといふ本能に訴へ掛ける動機が、一番長く續くと思ふ。逆にこれが拔けてしまふと、關係はただの義務になつてしまふ。苦痛。退屈。最近そんな小說を書いた。短く、それ程掘下げられてもゐないが。でもさうなるだらうと思つて書いた。他人ひとに解決できるのは……他者が解決の絲口を見出してくれるのは、相手が自分に關心のある時だけだよ。

りやうしん補足・改訂履歷

  1. 公開